ボイマンス美術館 所蔵ブリューゲル「バベルの塔」展16世紀ネーデルラントの至宝 ― ボスを超えて ― 東京美術館
いよいよ2017年4月18日(火)~7月2日 (日)より、東京都上野にある東京美術館にて…
ボイマンス美術館 所蔵ブリューゲル「バベルの塔」展16世紀ネーデルラントの至宝 ― ボスを超えて ―
旧約聖書に出てくる「バベルの塔」まだそれは世界が一つの言語、一つの町であった証に人々が一つの民族であることを証明するために、全土に散ることのないようにと作り始めた塔。
それを見た主は人のチカラの大きさに恐れ、人々をそれぞれ違う大陸に、それぞれの言語に分けてしまわれた…完成することのないその塔は「バベル」と呼ばれた。
聖書「創世記」11章1‐9節
ボイマンス美術館
正式名はボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館であり、1849年設立。
16世紀ネーデルラント美術の名品の数々を所蔵。
現在作品の少ないブリューゲル、ボスの第一級品を複数所蔵する。
そんなボイマンス美術館からネーデルラント美術の巨匠と言われるブリューゲル、ボスの貴重な作品が上野・東京美術館にやってきます。
ネーデルラント技法・美術とは
現在のベルギーとオランダにまたがる地方の美術技法で14世紀から16世紀末に盛んになり、フランドル美術とも言われていました。
油彩技法を用いており、作品の特徴は写実的で精密な作品がとても多く、そのため聖書の主題などを描いた作品などが多かったが後期になるにつれてイタリア絵画に影響された技法を混ぜた理想的な人物表現を用いる作家も増えてきました。
代表的な作家はヒエロニムス・ボス、ピーテル・ブリューゲル1世、パティニール、バウツなど。
そんなボイマンス美術館からやってきた作品で今回の目玉作品でもあり、タイトルにもなっている「バベルの塔」です。
旧約聖書に出てくる「バベルの塔」を描いた作品ブリューゲルの描いた2枚の「バベルの塔」の作品の2枚目が登場します。1563年に1枚。1568年に2枚目を描いており、今回日本に来たのはその2枚目で、1枚目を凌ぐ精密性で人々が日々どのようにして塔を作っていたかがかなり細かい描写で描かれています。
レンガや石膏などを積み上げるシーンや建物の足場、水路、ガラス窓などまるで本当にその場にあるものを模写したようなその写実の精密さに足を運んだ方の足が絵の前でかなり止まってしまうことが想像できますね。
実際に「バベルの塔」はほかの作家にも何枚か描かれていますが、他のそれとはまったくかけ離れたものでブリューゲルの描いた「バベルの塔」の壮大な構図…その迫力は他の追随を許さないものになっています。是非、ルーペをもって足をお運びください。
もう一人の巨匠。ヒエロニムス・ボス。奇想の画家ボス。その方もネーデルラント美術の作家であり、それまで聖書画家の多かったネーデルラント画壇に空想世界を取り入れ、地獄と妖怪…なんとも摩訶不思議な作品を残したボス。数少ない作品の中から傑作の2点が初来日!
誘惑に揺れる人間が迫られる人生の選択を描いた作品「放浪者」円形の作品の縁は鏡のようで見ている人にも自分と旅人を重ね合わせ、すべての人間は人生という旅の途中であらゆる誘惑の前に選択を迫られていることを暗示している…
もうひと作品は巨人レプロブスがイエスキリストを担いで川を渡ったという「聖クリストファロスの物語」が初来日です。
そしてボスと言えば地獄や妖怪といった16世紀が熱狂したとされたボスリバイバルです。ボスの奇想の世界を好んだ作家たちが模倣して作り上げた版画や絵画なども一挙に初来日!!気持ち悪い…?でも可愛いかも…そんなモンスターたちを作品の中から探すのも楽しいかもしれません…
先行チケットには様々なグッズが付くものもあり当日も美術館でお土産に買っていかれるのもいいかもしれません。
少しですがこちらでもご紹介させていただきます。
ボイマンス美術館所蔵ブリューゲル「バベルの塔」展公式ガイドブック [ 朝日新聞出版 ] 価格:1,512円 |
価格:6,400円 |
【あす楽】ジグソーパズル:「EPO-10-774 ブリューゲル バベルの塔 1000ピース」 エポック社 価格:1,863円 |
開催概要
[展 覧 会 名]
ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展
16世紀ネーデルラントの至宝 ― ボスを超えて ―
[会 期]
2017年4月18日(火)~7月2日 (日)
[会 場]
東京都美術館 企画展示室
〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
http://www.tobikan.jp
[開 室 時 間]
9:30~17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
[休 室 日]
月曜日(ただし5月1日は開室)
[主 催]
東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、朝日新聞社、TBS、BS朝日
[後 援]
オランダ王国大使館、オランダ政府観光局、ベルギー・フランダース政府観光局
[協 賛]
ダイキン工業、大日本印刷、トヨタ自動車、みずほ銀行、三井物産、損保ジャパン日本興亜
[特 別 協 力]
東京藝術大学COI拠点
[協 力]
KLMオランダ航空、日本貨物航空
[公式サイト]
http://babel2017.jp